弦楽迷盤 第10回

 イギリスの作曲家といえば,誰を思い浮かべますか?ヘンデルは別として,まずエルガー,次にホルスト,ヴォーン=ウィリアムズになるでしょうか.あとはブリテン,パーセル,ディーリアスくらいで,この続きがすらすらでてくる人は相当のイギリス通です.そういったマイナー作曲家の弦楽合奏曲を詰め込んだCDといえば,これまで何度も紹介してきたNAXOSのEnglish String Minaturesシリーズが有名です.その第5集と6集で演奏しているのがロイヤル・バレエ・シンフォニアで指揮はギャヴィン・サザーランド.実はこの組み合わせ,NAXOS以外にも多数録音があり,White LineというレーベルからBritish String Miniaturesというシリーズを3枚リリースしています.こちらもマイナー作曲家のオンパレードなのですが,驚くべきことにNAXOSのシリーズとほとんど曲がかぶっていないんです.曲としてはどちらかというと映画音楽,British Light Musicといった感じのするものが多いのですが,小難しい現代曲に疲れた耳を癒すにはもってこいかと.NAXOSより少々値段がお高くなっておりますが,イギリス弦楽ファンには必携の1枚,いや3枚です.

British String Miniatures Vol.1-3
White Line: CDWHL2134, 2136, 2139
ギャヴィン・サザーランド指揮/ロイヤル・バレエ・シンフォニア
(2007/3/15)

追記:Vol.3に収録されているウォーロックの4つの民謡前奏曲(レーン編曲)の2曲目,Maestoso, Alla Marcia Funebreが,あの美空ひばりの名曲そっくりに聞こえるのですが...(上記リンクより試聴可,トラック7)

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