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新譜情報(2004年7-9月)

<DORIAN>
●再発売
DOR90249 \2080
天使の死
ピアソラ:フーガと神秘
ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ 第9番/ブラジル風バッハ 第4番-前奏曲
ブレンノ・ブラウト:オーボエと弦楽のための協奏曲
ヒナステラ:パンペアーナ 第1番/弦楽のための協奏曲 作品33
アンドレス・スピラー(Ob)
カメラータ・バリローチェ
Vn&指揮:フェルナンド・フサイ
ブラジルとアルゼンチンの作曲家の作品を収録したアルバム。カメラータ・
バリローチェはアルゼンチンの室内オーケストラ。

<Centaur>
CRC2620 \1880
アントニー・ルイス・スカーモリン(1890-1969):小管弦楽作品集
《ストリート・ヴェンダーズ・ディッティー》序曲、夜、
ウィスパーズ・オヴ・ラヴ、古いハープシコードを見て、
弦楽のためのシンフォニエッタ、他
ヴィラディミール・ツィピン(ヴァイオリン)、
シルヴィア・カポワ(ピアノ)、
ジョエル・エリック・サーベン(指揮)、スロヴァキア放送交響楽団
北イタリアに生まれ、幼少のころアメリカに渡った作曲家。ジャズ・テイス
トが入ったライト・クラシック。

CRC2665 \1880
ルイス・ニールソン(1950- ):
ヴァイオリン協奏曲
ヴァイオリンとチェンバロのための4つの楽章*
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための《アナグラム》(幻想曲第2番)**
レヴォン・アンバーツミアン(ヴァイオリン)、
ミカイル・ククシュキン(指揮)、
チャイコフスキー記念モスクワ放送交響楽団、
ワシーリー・ドリンスキー(チェンバロ)*、
ルイス・ニールソン(指揮)**、ARCO室内管弦楽団

<TELARC>
SACD60641(SACD-Hybrid) \3300
ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲
バーバー:弦楽のためのアダージョ
フォーレ:パヴァーヌ 作品50
ヴォーン・ウィリアムズ:グリーンスリーヴズによる幻想曲
パッヘルベル:カノン ニ長調
チャイコフスキー:弦楽セレナード ハ長調 作品48
グレインジャー:デリー州のアイルランド民謡(ダニー・ボーイ)
セントルイス交響楽団
指揮:レナード・スラットキン

<DEUTSCHE GRAMMOPHON>
●ARCHIV BLUE
4775000 \1350
C.Ph.E.バッハ:
弦楽のための6つのシンフォニア Wq182
イングリッシュ・コンサート
指揮:トレヴァー・ピノック

<Capriccio>
67104 \2080
アルノルト・シェーンベルク(1874-1951):弦楽合奏のための《浄夜》
アントン・ウェーベルン(1883-1945):弦楽四重奏のための緩徐楽章
ベラ・バルトーク(1881-1945);弦楽のためのディヴェルティメント
ヴラジミール・スピヴァコフ(指揮)、
モスクワ・ヴィルトゥオージ
ベルクの作品は1905年に作曲されたあと、長く失われていたもので、1931年に
発見、翌年初演された作品。スピヴァコフに長年鍛えられたモスクワ・ヴィル
トゥオージの完璧な合奏能力が最も威力を発揮するプログラム。

51159 2枚組 \1500
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
交響詩《ツァラトゥストラかく語りき》、
23の独奏弦楽器奏者のためのメタモルフォーゼン、
交響詩《ドン・ファン》、交響詩《カプリッチョ》、
交響詩《ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら》、
組曲《ばらの騎士》
ネヴィル・マリナー(指揮)、シュトゥットガルト放送交響楽団


新譜情報(2004年4-6月)

<ALBA>
ABCD189 \2080
トゥーッカネン:管弦楽作品集
劇「きこり」序曲Op.1,セレナータ・ジョコーザOp.4,夕べの歌Op.9/3,
夏の踊りOp.9/4,劇「雲」のための小組曲,弦楽のためのロマンティックな
モーメントOp.8,テンプス・フェストゥムOp.53
ハンヌ・コイヴラ(指)
ヨエンスー市立管弦楽団
フィンランドの作曲家、カレルヴォ・トゥーカネン (1909-1979)はきっかり
20世紀を生きた人だというのに、作品はほとんどグリークと同世代じゃない
かというほど全くのロマン派。どの曲も北欧の自然を謳歌する美しさに満ち
溢れた傑作ぞろい。この見事な時代ズレっぷり、たしかに20世紀には時代遅
れと取られたかもしれませんが、今から見れば実にアッパレ、いい仕事をし
てくれたもんです。「雲」の第1曲の“夢”なんて、実に素敵な曲でゾクゾ
ク来ます!

<Intim Musik>
IMCD087 \2180
ヨースタ・ニューストレム(1890-1966):
弦楽オーケストラのための協奏曲第1番
フルート、弦楽とハープのためのパルティータ《カロル・シマノフスキの思
い出に》
弦楽オーケストラのための協奏曲第2番
ミヒャエル・バルトッシュ(指揮)、ムジカ・ヴィテ

<NAXOS>
8.557244
<ティントナー・メモリアル・エディション第12集>
管弦楽小曲集-グレインジャー(1882-1961):
若々しき組曲-田園風舞曲/ 同-東洋風間奏曲/コロニアル・ソング(植民
地風の歌)/組曲「イン・ア・ナットシェル」-陽気な、しかしもの悲しそ
うな/同-ガム=サッカーズ・マーチ 
リルバーン(1915-2001):弦楽のための気晴らし 
ドライフース(1928- ):小管弦楽のためのセレナード 
ベンジャミン(1893-1960):
ノース・アメリカン・スクエア・ダンス 
クルサード(クルタール)(1908-2000):バレエ組曲「エクスカーション」
演奏/ゲオルク・ティントナー(指揮)
シンフォニー・ノヴァ・スコシア
晩年の手兵オケを指揮して、1988年にカナダのCBCへ録音した音源の再発売。
オーストラリア、ニュージーランド、カナダというかつてのイギリス植民地
で生まれた(または生活した)作曲家を集め、カタログ的に珍しい作品集と
なっています。「ティントナー=ブルックナー(またはドイツ系音楽)」と
いう認識を打ち破る一枚です。

<hyperion>
CDA67444 \2080
ロビン・ミルフォード(1903-1959):《月明かりで釣り》他 作品集
月明かりで釣りOp.96(ピアノと管弦楽)
ミニチュア・コンチェルト ト長調 Op.35(弦楽オーケストラ)
哀愁の瞑想Op.83(ヴィオラと弦楽)
2つの管弦楽のためのインターリュード(フルート、弦楽、ピアノ)
組曲《ゴー・リトル・ブック》Op.18(フルート、ソプラノ、弦楽)
ジェームズ・スコットのためのエレジー(弦楽オーケストラ)
インターリュード(フルート、弦楽)
ジュリアン・スペリー(フルート)、ジュリアン・ミルフォード(ピアノ)、
クララ・フィニモア(ヴィオラ)、カリース・レーン(ソプラノ)、
ロバート・ソルター(ディレクター)、ギルドホール・ストリングス
ロビン・ミルフォードはホルスト、ヴォーン=ウィリアムズ、R・O・モリス
に師事した作曲家で、作曲に専念できる環境にあったため、大規模なオペラ、
オラトリオ、交響曲をはじめとするあらゆるジャンルに多くの作品を残して
いるという。とはいえ民謡旋律に多大な影響を受けた作曲家だけに、こうし
た小品が最も本領を発揮できる分野だっただろう。
なお、ピアニストとして参加しているジュリアン・ミルフォードは作曲者の
親戚筋(甥の息子)。

<Vest Norsk Plateselskap>
VNPCD2004-0061 \2180
"内省" エドヴァルド・ハーゲルプ・ブル (b.1922):室内楽作品集
エピローグOp.26 《失われた世界の記憶へのオマージュ(1961)(弦楽オー
ケストラのための)
リカルド・オドリオソーラ(指揮)室内管弦楽団
ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲第2番Op.44c(1973)
リカルド・オドリオソーラ (ヴァイオリン)、
アイナル・ロッティンゲン (ピアノ) 他
カッサシオン、ヴァイオリンとピアノのための二重奏曲第1番Op.18a、
ソナタ・コン・モートOp.51b

<TELARC>
SACD 60610 \3300
シューベルト(マーラー編):
弦楽四重奏曲第14番 ニ短調 D.810「死と乙女」(弦楽合奏版)
ドヴォルザーク:
弦楽四重奏曲第12番 へ長調 作品96「アメリカ」(弦楽合奏版)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:チャールズ・ローズクランス

<EHMS CLASSICS>
OC502 \1400
ロジャー・セッションズ:ピアノ協奏曲
チャールズ・ウォーリネン:弦楽のためのグランド・バンブーラ
エリオット・カーター:管弦楽のためのヴァリエーション
ロベルト・ディ・ドメニカ/シンフォニー
ジェームズ・レヴァイン(指揮) 
ミュンヘン・フィル、 ロベルト・タウプ(p)
レヴァインは、ミュンヘン・フィルに行ってから積極的に現代音楽をプログラ
ムを取り入れてきた。この盤では、彼と交友の深い現代音楽作曲家の作品を収
録してあります。どの曲もJazzの要素を大きく取り入れた作品であり、Jazzも
演奏するレヴァインらしいプログラムでもあります。

<Chandos>
CHAN10217X \1680
アルベール・ルーセル(1869-1937):
交響曲第3番ト短調Op.42
《バッカスとアリアーヌ》Op.43より-組曲第2番
弦楽オーケストラのためのシンフォニエッタOp.52
交響曲第4番イ長調Op.53
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)、デトロイト交響楽団
ヤルヴィの名演がミッドプライス化再発。

CHAN10218X \1680
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):交響詩集Vol.3
交響的幻想曲《イタリアより》Op.16
23の独奏弦楽器奏者のための《メタモルフォーゼン》
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団
ヤルヴィの名演がミッドプライス化再発。

<Capriccio>
67079 \2080
アルヴォ・ペルト(1935- ):
合唱と弦楽オーケストラのための《ベルリン・ミサ》
独奏ヴァイオリン、弦楽オーケストラと打楽器のための《フラトレス》
弦楽、オーボエ、チェンバロとピアノのための《B-A-C-Hの名によるコラー
ジュ》
弦楽オーケストラのための《スンマ》
弦楽オーケストラと鐘のための《ベンジャミン・ブリテンへの追悼歌》
ピアノ三重奏のための《モーツァルト=アダージョ》
ヴラディミール・スピヴァコフ(ヴァイオリン&指揮)、
モスクワ・ヴィルトゥオージ、アカデミー・オヴ・コーラル・アート合唱団
ヴァチェスラフ・マリニュク(チェロ)、
セルゲイ・ベツロードニー(ピアノ)
オール・ロシア勢によるペルトは珍しい。名曲の誉れ高い《ベルリン・ミサ》
は、これまで合唱系指揮者が取り上げる場合がほとんどで、器楽奏者が指揮
をするのは珍しいと思われる。

<hyperion>
CDA67413 \2080
ボリス・チャイコフスキー(1925-1996):室内オーケストラのための音楽
弦楽のためのシンフォニエッタ
室内交響曲
オルガンと弦楽オーケストラのためのエチュード
前奏曲《鐘》(オーケストレーション:ピョートル・クリモフ)
リュドミラ・ゴルブ(オルガン)、
アレクサンドル・ルジン(指揮)、ムジカ・ヴィーヴァ室内管弦楽団
ショスタコーヴィチの弟子の一人で、96年に亡くなったB・チャイコフスキー
の見直しもこれから進んでいくことだろう。その意味で、初期の時代の曲(シ
ンフォニエッタ)から、生涯最後の曲(鐘)までをバランスよく並べたこの
ディスクは、彼の作風の変遷を端的に集約しているといえるだろう。

<Cavalli Records>
CCD418 \2180
クラウス・キューヌル(1957- ):
室内アンサンブルのための《デュプラム》(1989)
大オーケストラのための《フランツ・リストの孤独》
20人の弦楽器奏者のための《ヴィジョンズ》
チェロとピアノのための《ウン・スーヴェニール》
クラウス・キューヌル(指揮)
シュロス・ヴェルネック室内管弦楽団のメンバー、
クラウス・キューヌル(指揮)
ニュルンベルク交響楽団
スザンヌ・ミュラー=ホルンバッハ(チェロ)、
クラウス・キューヌル(ピアノ)

<Chandos>
CHAN10188 \2080
フランク・ブリッジ(1879-1941):管弦楽作品集Vol.4 ――
管弦楽のための序曲《レブス》(1941)(世界初録音)
合唱と管弦楽のための《祈る人》(1916-18)**
弦楽オーケストラのための《ラメント》(1915)
チェロと管弦楽のための《オレイション(演説)》(1930)*
弦楽オーケストラのためのフラグメント《アレグロ・モデラート》(1940-41)
リチャード・ヒコックス(指揮)、
アルバン・ゲルハルト(チェロ)*、BBCウェールズ・ナショナル合唱団**、
リチャード・ヒコックス(指揮)、BBCウェールズ・ナショナル管弦楽団
ヒコックスのブリッジも、早くもこれで4作目。

<MAINICHI CLASSICS>
MNCL102 \2625
ねむの木の子守歌-愛子様生誕記念ガラ・コンサート
1.美智子皇后作詞 山本正美作曲 :「ねむの木の子守歌」
2.J.シュトラウス2世:ワルツ「春の声」
3.グノー:「宝石の歌」
(歌劇「ファウスト」より) 
4.シャルパンティエ:「その日から」
(歌劇「ルイーズ」より)
5.R.シュトラウス:「あした」
6.金子仁美:「祝典序曲
新しい生命に-オーケストラのための」
7.ゲンツマー:シンフォニエッタ第2番
-弦楽オーケストラのための
森麻季(1) 吉原圭子(2,3)
市原愛(4,5)(Sp)
ロイヤルメトロポリタン管弦楽団
指揮:堤俊作
録音:2002年2月26日、サントリー・ホール (ライヴ)
日本初、新聞社主催のCDレーベル「MAINICHI CLASSICS」(Mクラシック)が
昨年「梯剛之 伝説のライヴ」(MNCL101)を大ヒットさせ旋風をまきおこし
たのも記憶に新しいところ・・・。そして、お待たせいたしました!待望の
第2弾の登場です。今回も、美智子皇后陛下の作詞されたアルバム・タイトル
曲を2月発売のソロ・アルバムがチャートを賑わせた森麻季が歌うなど、話題
性満載の一枚となっています。吉原圭子、市原愛も森麻季に負けず劣らずの
実力・美貌の保持者です。
02年2月26日、サントリーホールで開かれた「愛子様生誕記念ガラ・コンサー
ト」(毎日新聞社など主催)のライブ録音。初演となる金子仁美やゲンツマ
ーの作品も要注目です。毎度ながら、西脇&福井の超優秀録音も聴き所です。

<Phono Sveciae>
PSCD712
テューレ・ラングストレム(1884-1947):
魔女たち(メゾソプラノと管弦楽)、大きな蛾の二枚の羽、
テマリカンボクとリンボクの間を歩かないで、オオバコの野を踊りながら、
はるか遠く夜の闇のなかに
カーリン・インゲベック(ソプラノ)、
ハンヌ・コイヴラ(指揮)、スウェーデン放送交響楽団
テューレ・ラングストレム:
ディヴェルティメント・エレジアーコ(弦楽オーケストラのための)
レイフ・セーゲルスタム(指揮)、スウェーデン放送交響楽団
テューレ・ラングストレム:
パルティータロ短調(ヴァイオリンと管弦楽のための)
ベルント・リュセル (ヴァイオリン)、
ニクラス・ヴィレーン(指揮)、スウェーデン放送交響楽団
テューレ・ラングストレム:交響詩《海は歌う (海の歌)》
ニクラス・ヴィッレーン(指揮)、スウェーデン放送交響楽団

新譜情報(2004年1-3月)

<MARCO PolO>

8.226017-18 2枚組 \3100
ホルンボー(1909-1996):
交響曲第1番/交響曲第2番/交響曲第3番/交響曲第4番 
[ボーナスCD]シャイロズ(曲名「シャイロズ」として、交響曲第1番-第4番
のトラックを異なる順序で演奏)
演奏/ハンヌ・コイヴラ(指揮)デンマーク放送シンフォニエッタ、他
ニールセンの後継者として20世紀デンマーク音楽をリードした作曲家による、
弦楽のための交響曲集を収録。バルトークやブリテンらの味わいがある作品集
です。ボーナスCDは、メインCD収録の4曲(7トラック)を別の順番で演奏し
た、いわばリミックス版です。

<DIVOX>
CDX50004 \1980
「イタリア・バロックの珍しい弦楽合奏曲」
ステッファーニ(1654-1728):「運命の勝利」組曲
ヴィヴァルディ:
ヴァイオリン協奏曲「聖母被昇天のために」、「不安」、「パドヴァの聖アント
ニウスの聖なる舌の祝日のために」、「夏」
カステッロ(1678-1741):弦楽のためのソナタ第15番
メルーラ(1594/95-1665):4声の半音階的カプリッチョ
レグレンツィ(1626-1690):シンフォニア(2声のオラトリオの序曲)
ウッチェリーニ(1603-1680):ベルガマスクによるアリア
スカラーニ(16世紀):3声のソナタ第15番
ヴィタリ(1632-1692):4声のカプリッチョ
マリーニ(1597-1665):「モニカ」によるソナタ
ジュリアーノ・カルミニョーラ(Vn)、
ソナトリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
カルミニョーラはトレヴィゾで育ち、ミルシテインとシェリングに学び、アバド、
インバル、マーク、シノーポリなどと共演しています。ソナトリ・デ・ラ・ジョ
イオーサ・マルカは1983年トレヴィゾで結成されたオリジナル楽器による合奏団
で、レパートリーはガブリエリからモーツァルトに及びますが、特に16世紀から
18 世紀のヴェネツィアの作品を演奏しています。このCDはこの演奏者たちによ
る既発売のCD7点の抜粋で、カルミニョーラの晴朗な音による名人芸と、生き生
きとした合奏を聴くことができます。

<ORF(オーストリア放送協会)>
CD325 2枚組 \3960
「オーストリアの現代音楽第4集」
フランシス・バート(1926-):走馬灯的光景op.12
チェルハ(1926-):カール・プラントルのための記念碑/交響曲
トーマス・ダニエル・シュレー(1957-):管弦楽曲op. 45
ヨハネス・マリア・シュタウト(1974-):
「...あたかも...のように」
ゲオルク・フリードリヒ・ハース(1953-):ヴァイオリン協奏曲
ベルト・ブライト(1927-):ヴィオラと弦楽のための葬送協奏曲
ゲルハルト・シェドル(1957-2000):タンゴ
エルンスト・コヴァチク(vn)、
アルテンブルガー(va)、
デニス・ラッセル・デイヴィス指揮、
ゴットフリート・ラブル指揮、
ロタール・ツァグローセク指揮
ウィーン放送響
1981-2002年録音
バートはロンドンで生まれ、ウィーンで活動していて、「走馬灯的光景」は前
に作曲したバレエ音楽”Golem”(ユダヤ密教の粘土人形)に基づいています。
チェルハは音楽語法の革新と現代作品の指揮に指導的役割を演じてきました。
「カール・プラントルのための記念碑」は彼の65歳の誕生日のために作曲され
ました。「交響曲」はウェーベルンの後期作品のような古典的様式で書かれて
います。シュレーの「管弦楽曲」はコペンハーゲン・フィルのために作曲され
ました。「...あたかも...のように」という曲名についてシュタウトは、
作品は自律的な音楽の論理と音楽外の経験の両方によって成立すると説明して
います。ハースは四分音音楽の作曲や研究も行い、秋吉台音楽祭にも参加して
います。静かに訴えるような独奏による開始が印象的なヴァイオリン協奏曲は
ORFの委嘱で作曲されました。ブライトは映画音楽や記録映画も製作しており、
「葬送協奏曲」は、排除されている者を忘れてはいけないという警告です。
「タンゴ」についてシェドルは「舞曲というよりむしろ悲しい歌」だと書いて
います。

<RCA RED SEAL France>
82876-60427-2 3枚組 \2400
メンデルスゾーン:弦楽のための交響曲集(全13曲)
ロイ・グッドマン(指揮) ハノーヴァー・バンド
(1992-1993年録音)

<NAIVE-OPUS 111>
OP 30377 \1980
ヴィヴァルディ:弦楽のための協奏曲集(全12曲)
協奏曲イ長調RV159,協奏曲ト短調RV153,協奏曲ニ長調RV121,
協奏曲ニ短調RV129,協奏曲ト短調RV154,協奏曲ハ長調RV115,
協奏曲ヘ短調RV143,協奏曲ヘ長調RV141,協奏曲ハ短調RV120,
協奏曲ト短調RV156,協奏曲イ長調RV158,協奏曲ニ長調RV123
リナルド・アレッサンドリーニ(指)コンチェルト・イタリアーノ
待望のヴィヴァルディ・エディション、最新刊は弦楽のための協奏曲集です!
「四季」に比べると知名度は劣るものの、弦楽器と通奏低音のチェンバロだけ
というシンプルな編成から生まれるヴィヴァルディの音楽はソネットなしでも
目に鮮やか耳に快感。速いテンポでのノリノリの音楽には思わずお尻でリズム
を取り、遅いテンポのメランコリックな音楽にはハートが指圧されたように揉
みほぐされる。CD1枚一気に聞いちゃいます。
ヴィヴァルディ・シリーズには多数のアーティストが登場していますが、やっ
ぱりこの人、アレッサンドリーニ!!ヴィヴァルディの何たるかをちゃんと心
得ていて、メリハリたっぷりかつ歌も艶も忘れちゃいません。サイコー!

<EMIドイツ>
CDM-5628582 \1450
クジェネーク:
弦楽のためのシンフォニエッタ「ブラジル風」
2つのピアノのための協奏曲*、
11のすかし絵(以上64年6月24-26日)
Quaestio Temporis、Op.170(60年9月29-30日)、
交響的スケッチ「鎖、円、鏡」(58年10月26-27日)
*ゲルティ・ヘルツォーク&ホルスト・ゲーベル(ピアノ)
北ドイツ放送交響楽団、
エルンスト・クジェネーク指揮

<DECCA, PHILIPS>
4756117 3CD+1DVD \4800
「ア・セレブレーション」
CD1:
ヴィヴァルディ:協奏曲集「四季」-春 作品8-1
ヘンデル:水上の音楽-組曲 ニ長調
J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第4番 ト長調 BWV1049
エイヴィソン:スカルラッティのソナタによる合奏協奏曲 第7番 ト短調
ボイス:シンフォニア 第5番 ニ長調
モーツァルト:
セレナード 第13番 ト長調 K.525 「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」
CD2:
ビゼー:交響曲 ハ長調
ワーグナー:ジークフリート牧歌
ブラームス(パーロウ編曲):ハンガリー舞曲 第5番 ト短調
ロッシーニ:歌劇「ウィリアム・テル」序曲
ベートーヴェン:戦争交響曲「ウェリントンの勝利」 作品91
CD3:
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」-火祭りの踊り
ディーリアス:歌劇「村のロメオとジュリエット」-「楽園への道」
ヴォーン・ウィリアムズ:タリスの主題による幻想曲
ウォルトン:弦楽のためのソナタ
ティペット:コレルリの主題による協奏的幻想曲
DVD:
チャイコフスキー:弦楽のためのセレナード ハ長調 作品48
グリーグ:ホルベルク組曲 作品40
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ
指揮:ネヴィル・マリナー
録音:1969年-1993年
今年(2004年)の4月に80歳の誕生日を迎える英国の名指揮者、マリナーを記念
したセット。手兵のアカデミーを率いて、バロックから現代まで幅広いレパート
リで膨大な量のレコーディングを残しているマリナーの業績を凝縮したアルバ
ムで、3枚組のCDに映像DVDが添付されています。

<KLEOS>
KL5128 \2080
「モダン・マスターズ」
ウォード=スタインマン:室内オーケストラのための協奏曲 第2番
テュロック:哀歌 作品54
デル・ジョイオ:ヴィオラと管弦楽のための抒情的幻想曲
カウエル:弦楽のための讃歌
クレストン:フルート、ヴァイオリンと弦楽のためのパルティータ 作品12
カレン・エレイン(Va)、ヨッシ・アランヘイム(Fl)、
ニコラス・ウォード(Vn)
シティ・オブ・ロンドン・シンフォニア
指揮:デイヴィッド・エイモス
録音:1990年10月、ロンドン
アメリカの20世紀作品集。デイヴィッド・ウォード=スタインマン(1936年生ま
れ)、ポール・テュロック(1929年生まれ)、ノーマン・デロ・ジョイオ(1913
年生まれ)、ヘンリー・カウエル(1897-1965)、ポール・クレストン
(1906-1985)の作品を収録。いずれもメロディーのある親しみやすい作風の楽
曲です。

<BRILLIANT>
BRL-92227 2枚組 \1000
弦楽のためのセレナーデ集
ドヴォルザーク、チャイコフスキー、モーツァルト、他
コシュラー(指揮)、他

<black box>
BBM1091 \2080
ジョン・ウールリッチ(1954- ):
ユリシーズの目覚め(モンテヴェルディによる)*
真夜中のシュヴァイツァー博士
庭園を象徴する劇場:夜(モーツァルトによる)
暴挙と(弦楽のための21の小品)
4つのコンサート・アリア
ジョン・ルボック(指揮)、セント・ジョン(聖ヨハネ)管弦楽団、
ジェーン・アトキンス(ヴィオラ)*
ジョン・ウールリッチはサイレンセスター出身で、マンチェスター大学で作曲
を学んでいる。すべて世界初録音。アルバム・タイトルにもなっている《ユリ
シーズの目覚め》が面白い。モンテヴェルディの《ウリッセの帰還》をコラー
ジュ風につなげ、ヴィオラとオーケストラのための音楽に仕立てたもの。スト
ラヴィンスキーがペルゴレージの作品を範として《プルチネッラ》を創作した
のと似た雰囲気を持つ曲。《庭園を象徴する劇場:夜》はモーツァルトの
《フィガロ》と《魔笛》をベースにした作品。

<Chandos>
CHAN6681 \1200
"弦楽のためのエレジー" ――
マーラー:アダージェット(交響曲第5番より)、
エラー:ハープと弦楽のためのエレジー、
バーバー:弦楽ためのアダージョ、
シュトラウス:メタモルフォーゼン、
ペルト:カントゥス-ベンジャミン・ブリテンの追憶に
ネーメ・ヤルヴィ(指揮)、スコティッシュ・ナショナル管弦楽団


<OEHMS CLASSICS>
OC-333 \1050
「シューベルトとウェーベルンヘのディアローグ」
シューベルト:
弦楽四重奏曲第12番、5つのドイツ舞曲D.90
6つのドイツ舞曲D.820(ウェーベルン編曲版)
弦楽四重奏曲第14番「死と乙女」(マーラー編曲版)
ウェーベルン:弦楽四重奏のための緩徐楽章、
弦楽四重奏のための5つの楽章
アヒム・フィードラー(指揮) 
ルツェルン祝祭弦楽合奏団
「バッハとオネゲルへのディアローグ(OC301)」に続く2枚目のアルバムは、
「シューベルトとウェーベルン」となります。ウェーベルンは、バッハなどの
曲を自分流に編曲していますが、シューベルトの作品も編曲を行っています。
ここでは弦楽四重奏のための曲が多いが、弦楽合奏版で演奏されています。

<Chandos>
CHAN10171 \2080
ミエチスワフ・カルウォヴィチ(1876-1909):
交響的プロローグ〈ビアンカ・ダ・モレナ〉
-《白い鳩によせる曲》の付随音楽
弦楽オーケストラのためのセレナード ハ長調 Op.2
復活交響曲ホ短調Op.7
ジャナンドレア・ノセダ(指揮)、BBCフィルハーモニック
ポーランドに生まれ、作曲家としていざこれから大輪の花を咲かせようという
32歳の若さで、雪崩に遭い早世してしまったカルウォヴィチ。その作品はポー
ランド国内でこそ知られていたものの、西欧諸国では1996年に出版されたアリ
ステール・ワイトマンの書『カルウォヴィチ 若きポーランドと世紀末の音楽』
(Scolar Press)と、2002年のChandosの交響詩アルバム(CHAN9986/国内
仕様MCHAN9986)により、ようやく再評価の気運が形成されたといっても過言
ではない。名作交響詩《永遠の歌》をはじめとする5作品を取り上げたその前
作は、ChandosにおけるBBCフィルハーモニック100枚目の記念アルバムにな
ったこともあって、一大プロモーション・キャンペーンが展開された。パフォ
ーマンス的にもGramophone誌の"Record of the Month" (毎号のEditor's
Choice 10点の中でもっとも優れたディスクに与えられる評価)、BBCミュー
ジック・マガジンの "Pick of the Month" 、デイリー・テレグラフ紙の
"Pick of 2002"に選出されるなど、好評価が続出。その余波は世界に広がり、
Chandosの2002年度ワールド・セールス・トップ・テンにも食い込む健闘を
見せた。その余勢をかって企画されたのが、今回の第2弾。指揮者は前回の
トルトゥリエから、“ミスター昇り龍”とまで形容されるBBCフィルの現首
席指揮者ジャナンドレア・ノセダに交代、カルウォヴィチ作品の中で最も規
模の大きい《復活交響曲》に挑む。4楽章からなるこのシンフォニー、演奏
時間は40分ほどで、習作期の総決算と位置づけられた作品。まるでマーラー
の向こうを張ったようなこのタイトル、原題では"Odrodzenie"(英語では
"Rebirth"または "Revival")であり、広義の「再生」を意味する。「キリ
スト復活」を表現するのに用いられるマーラーの「復活」"Auferstehung"
(英 Resurrection)とはニュアンスが違いこそすれ、どちらも聴き手を圧
倒せんばかりのエネルギーを放射する音楽であることは変わりない。カル
ウォヴィチ版《復活》は、彼が好んだブルックナー、グリーグ、R・シュト
ラウス、チャイコフスキーなど後期ロマン派の語法がしかと刻印されており、
特にチャイコフスキーの影響は、構成や楽器法に顕著に見られる。各楽章に
付された長大なプログラムはチャイコフスキーの第4交響曲を連想させるし、
第5交響曲との外見上の類似点も多い。
なお、カップリングの2曲のうち、ヨザファト・ノヴィンスキの戯曲『白い
鳩』の付随音楽として書かれた〈ビアンカ・ダ・モレナ〉は世界初録音。
プロコフィエフ《石の花》(CHAN10058/国内仕様MCHAN10058)、レスピ
ーギ《風変わりな店》(CHAN10081/国内仕様MCHAN10081)に続き、また
また放たれるノセダ&BBCフィルよる注目盤。さらに嬉しいことにこのコン
ビ、いよいよ今年秋に来日ツアーも予定されている!!

CHAN10174X \1680
レイフ・ヴォーン・ウィリアムズ(1872-1958):
劇音楽《すずめばち》序曲
同:管弦楽のための《セレナーデ・トゥー・ミュージック》
フレデリック・ディーリアス(1862-1934):
小管弦楽のための《2つの小品》
管弦楽のための《夏の夜》
弦楽オーケストラのための《エアとダンス》
ヴァーノン・ハンドリー(指揮)、ロンドン・フィルハーモニック
2003年のグラモフォン・アウォードで、バックスの新しい交響曲全集
(CHAN10122)をはじめとする功績の数々により、Special Achievement(特
別功労賞)を受賞したヴァーノン・ハンドリーの名演をミッド化。ハンドリ
ー得意のイギリス音楽プログラム。

<Channel Classics>
CCSSA21504(SACD Multichannel Hybrid) \2850
ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー(1840-1893):
弦楽六重奏曲ニ短調《フィレンツェの思い出》(弦楽合奏版)Op.70
ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901):弦楽四重奏曲ホ短調(弦楽合奏版)
カンディダ・トンプソン(ヴァイオリン、リーダー)、
アムステルダム・シンフォニエッタ
アムステルダム・シンフォニエッタは22人の弦楽器奏者からなる常設アンサン
ブルで2003-4年のシーズンからカンディダ・トンプソンが芸術監督に就任。バ
ロックから現代まで幅広いレパートリーに対応し、高い評価を受けているとい
う。これまでに共演した指揮者はワレリー・ゲルギエフ、アイオナ・ブラウン、
ラインハルト・デ・レーウ、ティエリー・フィッシャーなど。
チェロ以外は立って演奏するポリシーらしい。


新譜情報(2003年10-12月)

<PentaTone Classics>

PTC5186 046(Hybrid SACD Multichannel) \2700
イーゴル・ストラヴィンスキー(1882-1971):
音楽劇《兵士の物語》組曲
11の楽器のための《ラグタイム》
音楽劇《兵士の物語》より-〈小さなコラール〉
協奏曲変ホ長調《ダンバートン・オークス》
弦楽のための協奏曲ニ長調《バーゼル協奏曲》
小管弦楽のための組曲第1番
小管弦楽のための組曲第2番
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮)、
ブレーメン・ドイツ・カンマーフィルハーモニー
10月に発表された、パーヴォ・ヤルヴィのドイツ・カンマーフィル芸術監督
就任のニュースは、好事家に新鮮な驚きを与えた。前監督ダニエル・ハーディ
ングの下、CDデビューを果たしたドイツ・カンマーフィルハーモニーは、
2002年には日本公演を実施。颯爽としたベートーヴェンやブラームスがモダ
ン・ピリオドの潮流の最先端を行くものであることを強く印象づけた公演だっ
たが、室内オーケストラとの活動はあまり日本に伝わっていなかったパーヴォ
が監督に就任するのは予想外の人事だった。音楽一家ヤルヴィ家の長男として
エストニアに生まれ、ロスアンジェルスでバーンスタインの薫陶を受けたパ
ーヴォは、衆目の一致する指揮界のトップランナー。シンシナティ交響楽団
の音楽監督として先日の日本ツアーを成功させ、バーミンガム市立交響楽団
やロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニックでは首席客演指揮者をつ
とめる。
PentaToneでは、今後このコンビで、R・シュトラウス作品のリリース(曲目
詳細未定)に加え、ベートーヴェンの交響曲全集まで予定されている! 大い
に期待せずにはいられない。

<VMS>
VMS122 \2080
"ブラジルの印象"-ブラジルの作曲家による作品集
カルロス・ゴメス(1836-1896):弦楽のためのソナタ
アルベルト・ネポムセノ(1864-1920):アンダンテ・エスプレッシーヴォ
アルベルト・ネポムセノ:セレナータ
エイトル・ヴィラ=ロボス(1887-1959):
《ブラジル風バッハ第4番》より《プレリュード》
セザール・グエラ=ペイシ(1914-1993):モウラウン
エルナーニ・アギアール(1950-):弦楽合奏のための4つの断章 第3番
エフゲニー・ラトチェフ(指揮)、ソリスタス・デ・ロンドリーナ
ブラジルの作曲家による作品をあつめたブラジル音楽ファン必聴の1枚!

<RCA RED SEAL EU>
82876-59326-2 \1900
バルトーク:
弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽
弦楽のためのディヴェルティメント
ニコラウス・アーノンクール(指揮). ヨーロッパ室内管弦楽団
「ブルックナー:交響曲第9番」「スメタナ:わが祖国」「天地創造」に続く、
アーノンクールのBMGクラシックス第4弾は、彼にとって重要なパートナーの一
つであるヨーロッパ室内管弦楽団とのバルトーク・アルバム。目下のところ、
アーノンクールのレパートリーの中で「最も現代に近い作曲家」がバルトーク
であり、アーノンクールによるバルトークの録音がリリースされるのは今回が
初めてである。

<HUNGAROTON>
HCD 32241 \1880
プレイエル:弦楽のための協奏曲全集Vol.2
ヴァイオリン協奏曲ニ長調(Ben 103A)
Vn、Vc、弦楽オケと 2つのHrnのためのセレナード ニ長調(Ben 201A, Op.27)
ヴィルモシュ・サバディ(Vn)ペーテル・サボー(Vc)
エルデーディ室内管(リーダー:ジョルト・セフチク)
古典派レア作品を次々と発掘するフンガロトン。チェロ協奏曲全集
(HCD.32067/68)に次いでプレイエル作、弦楽器のための協奏曲全集第2巻が
登場します。ともに4楽章形式をとるヴァイオリン協奏曲と、独奏ヴァイオリ
ンとチェロの掛け合いが楽しいセレナード。例によっていずれも30代前半
(1788、1790年)の最多作期、ストラスブール時代に書かれたもの。単純明
快な楽想とその繰り返しは聴いていて心地良さ満点。古典派好きの方々は断
じて見落とせないディスクです。

<BIS>
BIS 1190 \19870
リドホルム:管弦楽作品集1944-1958
トッカータと歌 (1944)  
弦楽のための協奏曲 (1945/48)  
3つの歌 (1940-45)  
弦楽のための音楽 (1952)  
リトルネル (1954)
レーナ・ヌルディン(Sop)、リュー・ジア(指)ノールショピングSO
スウェーデン現代の寡作家イングヴァル・リドホルム(1921-)の初期管弦楽作
品集第3弾。

<Delta Entertainment>
●幅広い分野の音響デザインを手がける「スタジオ301」(ケルン)により3種
類の信号(サラウンドSACD、2チャンネルSACD、2チャンネル・ノーマルCD)す
べてをリマスタリングしたもの。サラウンドは4.0ch対応。

52001(Multichannel SACD Hybrid) \2700
アントニオ・ヴィヴァルディ(1678-1741):
ヴァイオリン協奏曲集《四季》Op.8-1~4
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ト長調RV.149
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ロ短調《聖なる墓に(聖墓のそばで)》
RV.169
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ホ長調RV.132
弦楽と通奏低音のためのシンフォニア ハ長調RV.112
ベラ・バンファルヴィ(ヴァイオリン)、
カーロイ・ボトヴァイ(指揮)ブダペスト・ストリングス

<イタリアの自主制作CD(全3タイトル)>
コントラバス専門レーベルとして独自の地位を築いているNBBレコーズの経由
で、スカラ座アンサンブルとシラグーサ(コントラバス)の自主制作CDを
紹介させていただきます。

●スカラ座器楽アンサンブル
PM102-2 \1980
エルネスト・カヴァッリーニ:
もう一つのカーニヴァル(クラリネット、フルート、弦楽器のための)
ロッシーニ:
アンダンテと主題と変奏へ長調(フルート、クラリネット、ファゴット、ホ
ルンのための)、
ボッテシーニ:
ベッリーニの「夢遊病の女」による幻想曲(コントラバスと弦楽のための)
ロッシーニ:ラルゴとロンド(ファゴットと弦楽のための)
ボッテシーニ:大二重奏曲(クラリネット、コントラバス、弦楽のための)
スカラ座器楽アンサンブル
(Ensanble Strumentale Scaligero)
スカラ座器楽アンサンブルはNBBレーベルでお馴染みのコントラバス奏者エッ
トーレを始めとするミラノ・スカラ座の首席奏者達10人(弦楽クインテット+
オーボエ、フルート、クラリネット、ファゴット、ホルンで編成されたイタリ
ア最高の器楽アンサンブル。数年前から、ピアノ、アコーディオン、打楽器、
サクソフォーンのソリスト達をメンバーとして加え14人編成とし、ジャンルの
拡大をはかり大成功をおさめている。ガーシュインやチック・コリア、ピアソ
ラ等を収録した親しみ易い近代音楽と、ロッシーニ中心のアルバムの2タイト
ルです。PM102はなぜかバック・インレイに日本語で曲目が併記されておりま
す。

<WARNER>
2564.60763 \1900
シューベルト:序曲D.8/シューベルト[マーラー編曲]:死と乙女
コッコネン:・・・Durch einen Spiegel・・・
チャバ&ゲザ・シルヴァイ指揮ヘルシンキ・ストリングス
フィンランディアを代表する弦楽アンサンブル=ヘルシンキ・ストリングス
による新録音。マーラー編曲による「死と乙女」は、2001年10月にザルツブ
ルクのモーツァルテウム大劇場でのライヴ録音。20世紀フィンランドを代表
する作曲家のひとりコッコネンの作品「Durch einen Spiegel 鏡を通じて」
他を併録。


●ASV WHITELINE
CDWHL21444 \1600
ブリティッシュ・ライト・ミュージック・ディスカヴァリーズ Vol.5 ――
ピーター・ホープ(1930- ):万華鏡
ジョン・フォックス(1926- )田園風景
ポール・ルイス(1943- ):イノギュレイション
デイヴィッド・リオン:アダージョ・セリオーソ、ロンドレッタ
ブライアン・ダグラス(1944- ):弦楽のための音楽
ギャヴィン・サザーランド(1972- ):カプリオール序曲
ジョージ・ヘンデル(1685-1759)(ジョン・バルビローリ編):
クラリネット協奏曲
ジェフリー・トーイ(1889-1942):ワルツ
トーマス・ピットフィールド(1903-1999):北国の調べによる序曲
ヴェリティー・ブトラー(クラリネット)、
ギャヴィン・サザーランド(指揮)、
シティ・オヴ・プラハ・フィルハーモニック
このディスクの中で注目されるのが、ジョン・バルビローリ卿が編曲したヘン
デルの《クラリネット協奏曲》。クラリネットの発明は18世紀初頭で、ヘンデ
ルの時代にはまだ実用段階になかったから、これはバルビローリ流のイカした
ユーモアなのかもしれない。編曲とはいっても、ヘンデルのヴァイオリン・ソ
ナタ、2つのヴァイオリンのためのソナタ、トリオ・ソナタ、オラトリオ《ベ
ルシャザール》、オルガン協奏曲などから名旋律をパッチワークのようにつな
げたものだから、実質は「バルビローリ作」とクレジットしてもいいくらいだ
ろう。初演は1951年におこなわれているという。

<Capriccio>
67064 \1980
《クレーヴの奥方》オーボエ、またはイングリッシュ・ホルンのためのロマン
ティックなフランス音楽 ――
ジャン・フランセ(1912-1997):《クレーヴの奥方》-
同名歌劇からの組曲
ガブリエル・グロヴレーズ(1879-1944):サラバンドとアレグロ
ジョルジュ・ユゴン(1904-1980):アダージョ
ガブリエル・フォーレ(1845-1924)(ラヨシュ・レンチェシュ編):
オーボエと弦楽合奏のための小品
劇付随音楽《シャイロック》より-〈ノクターン〉(弦楽合奏のための)
シャルル・ケックラン(1867-1950):
弦楽合奏のための《フォーレの名によるコラール》
オーボエと弦楽合奏のための《ヴォカリース》
ガブリエル・ピエルネ(1863-1937)(ラヨシュ・レンチェシュ編):
オーボエと弦楽合奏のための小品ト短調
弦楽合奏のための《サラバンド》
ウジェーヌ・ボザ(1904-1991)(ラヨシュ・レンチェシュ編):
イングリッシュ・ホルンと弦楽合奏のためのアリア
ジャン・フランセ:
弦楽合奏のためのオーギュスト・ルノワールによる15人の子供の肖像
ラヨシュ・レンチェシュ(オーボエ)、
アラン・モグリア(指揮)、
トゥールーズ国立管弦楽団室内アンサンブル、
パトリック・ストラブ(指揮)、
シュトゥットガルトSWR放送交響楽団のメンバー
シュトゥットガルト放送交響楽団の首席オーボエ奏者を長くつとめていたハン
ガリーのオーボエ奏者ラヨシュ・レンチェシュが企画の中心となって制作され
たアルバム。2つの合奏団が起用されており、ひとつはトゥールーズ国立管弦
楽団室内アンサンブル、もうひとつはレンチェシュの古巣のメンバーによるも
ので、どちらも透明度の高いアンサンブルを聴かせてくれている。指揮のアラ
ン・モグリアはトゥールーズ国立管弦楽団の名物コンサート・マスターだった
人。レンチェシュがオーボエだけでなく編曲にも手腕を発揮しているところも
ミソ。

<TELARC>
CD80623 \1980
グリーグ:ホルベルク組曲 作品40
ドヴォルザーク:弦楽のためのセレナード ホ長調 作品22
エルガー:弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20
ロッテルダム室内管弦楽団
指揮:コンラート・ファン・アルフェン
CHANNNEL CLASSICSなどに録音のあるオランダの指揮者とオーケストラのテラー
ク・デビュー録音。

CD80632 \1980
「ザ・ベスト・オブ・バーバー」
「悪口学校」序曲 作品5
ヴァイオリン協奏曲 作品1-アンダンテ
弦楽のためのアダージョ
ノックスヴィル-1915年夏 作品24
ピアノ協奏曲 作品38-カンツォーネ
神の子羊
ロバート・マクダフィ(Vn)、ジョン・キムラ・パーカー(P)
シルヴィア・マクネアー(S)
アトランタ交響楽団/指揮:ヨエル・レヴィ
セントルイス交響楽団/指揮:レナード・スラットキン
ロバート・ショウ・フェスティヴァル・シンガーズ/指揮:ロバート・ショウ
「弦楽のためのアダージョ」をはじめとするバーバーの有名曲を収録したオム
ニバス。すべて既発の音源を使用しています。「神の子羊」はアダージョをア
・カペラのコーラスにアレンジし、アニュス・デイの歌詞を付したもの。

●SACD-Hybrid
SACD60623 \3150
グリーグ:ホルベルク組曲 作品40
ドヴォルザーク:弦楽のためのセレナード ホ長調 作品22
エルガー:弦楽のためのセレナード ホ短調 作品20
ロッテルダム室内管弦楽団
指揮:コンラート・ファン・アルフェン


新譜情報(2003年7-9月)

<DIVOX>

CDX79406 \1880
ヴィヴァルディ:
「人間的情熱」(ヴァイオリンのための5つの協奏曲) <お気に入り>ホ短調
RV277/<不安>ニ長調RV234/<疑い>ハ短調V199/<恋人> ホ長調RV271/<喜び>ハ
長調RV180/<変わり者>ト短調RV153(弦楽合奏用)
ジュリアーノ・カルミニョーラ(vn)、
ソナトリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マル

CDX79603 \1880
「舞曲、カプリッチョ、風変わり」(弦楽のための17世紀のイタリア音楽)
メルーラ:
舞曲<ポリツィオ>/舞曲<エッカルド>/ルッジェーロ/シャコンヌ/4声の半音
階的カプリッチョ
フレスコバルディ:
ロマネスカによるカンツォーナ/ルッジェによるカンツォーナ
マリーニ:モニカによるソナタ/4声のパッサカリア、
ウッチェリーニ:2つのアリア
ファリーナ:風変わりなカプリッチョ、
ジョヴァンニ・ヴィターリ:カプリッチョ<モルツァ>
ソナトリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ

CDX79707 \1880
「1615-1630年ヴェネツィア共和国における弦楽のための音楽」
ロヴェッタ(Giovanni Rovetta):カンツォーナ第1、3、4番
トゥリーニ(Francesco Turini):3声のソナタ、 
フォンターナ(G.B.Fontana):ソナタ第16番
カステッロ(Dario Castello):2つのソナタ、 
マリーニ(Biagio Marini):3声のソナタ
ピッキ(Giovanni Picchi):カンツォーナ第5番、 
スカラーニ(Scarani):ソナタ第15番
ソナトリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ

CDX25246 \1880
「弦とルンバ 一緒にライヴ」
エレグバ、マイルス・デイヴィスとフランク・エミリオに会う/オバタラ、
イラケレとキューバニスモに会う/男爵、少しも構いません他
シュテファン・クルマン弦楽合奏団、
マタンサスのムニェキトス

<KONTRAPUNKT>

32308 \1980
ドヴォルザーク:
管楽セレナード、弦楽セレナード、スラヴ舞曲集(全4曲Op.72-1、72-8、46-7、
46-8)
ジェイムズ・ロッホラン (指揮) オーフス交響楽団 
懐かしいロッホラン(1931-)の新録音が当レーベルから2タイトル発売に
なっております。バルビローリの後を受けハレ管弦楽団の主席指揮者を勤め
たあとバンベルク響の主席も勤めました。60歳を超え円熟の境地に入ってき
ました。ロッホランは奇を衒わない精緻な音楽作りが特徴で、最近復刻され
たEMIのブラームス:交響曲全集の世評は高いものです。ブラームスのセ
レナードのような余り演奏されない作品を充実の演奏で聴かせてくれます。

<Chandos Historical>

CHAN10115 \1980
ゴードン・ラングフォードのオーケストラル・クラシックス ――
ゴードン・ラングフォード(b.1930):
管弦楽のための《ファンファーレとセレモニアル・プレリュード》
トランペットと管弦楽のためのコンチェルティーノ
弦楽オーケストラのための4つの楽章
ピアノと管弦楽のためのファンタジー《すべての季節のための歌》
第1舞踏組曲
緑の道
序曲《ロンドン魂》
演芸場のワルツ
《カラー組曲》-〈パストラール〉
《カラー組曲》-〈マーチ〉
クリスピアン・スティール=パーキンス(トランペット)、
ウィリアム・スティーヴンソン(ピアノ)、
ラモン・ガンバ(指揮)、BBCコンサート・オーケストラ
伝統あるブリティッシュ・ライト・ミュージックにおける偉大な巨匠、ゴー
ドン・ラングフォードの作品を集大成。ナチュラル・トランペットの名手ク
リスピアン・スティール=パーキンスが、最近の彼には珍しく、モダン楽器
を吹いている。

<WARNER>
0927.49143 \1900
「17世紀後半ヴェネツィアの弦楽ソナタ集」
ソナトーリ・デ・ラ・ジョイオーサ・マルカ
特にフランスなどラテン系の国々で大きな人気をもつソナトーリ・デ・ラ・
ジョイオーサ・マルカは、過激な解釈を特徴とする新世代のバロック・アン
サンブルで、イル・ジャルディーノ・アルモニコと好一対の存在と申せましょ
う。今回取り上げたのは、17世紀後半のヴェネツィアで生れたバロック初期
の弦楽ソナタ集。鋭い切れ味をもつ彼らにまさにうってつけのレパートリー
です。

<BONGIOVANNI>
GB 5132 \1800
「フリウーリの音楽」
イグナツィオ・ゴッビ:シンフォニア へ長調
ピエトロ・カンピュッティ:「匿名」シンフォニア
アウグスト・チェーザレ・セギッツィ:
アヴェ・マリア(ソプラノと弦楽合奏)
マーリオ・モンティコ:
アヴェ・マリア(声と弦楽四重奏),悲歌と狩(ホルンと室内オーケストラ)
ヴィットーリオ・ファエル:憂鬱のオアシス(オーボエと弦楽)
エツィオ・ヴィットーリオ:弦楽のための前奏曲とアレグロ
ロミナ・バッソ(Ms),アンドレア・コルシーニ(Hr),ルカ・ヴィニャーリ(Ob)
アルフレード・バルキ(指)
イ・ヴィルトゥオージ・ディ・アキレイア
録音:2002年
古今のフリウリに関係する作曲家の作品を集めたもの。 フリウリというのは、
現在で言うフリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州のあたりで、イタリアの北部、
オーストリアとスロヴェニアの国境近くの地域です。
イグナツィオ・ゴッビは1742年頃生まれで1835年に亡くなったゴリツィアの
ヴァイオリニスト。ピエロ・カンピュッティは1807年生まれの1871年没。ヴェ
ネツィアなどでオペラの作曲家として活動。アウグスト・チェーザレ・セギッ
ツィ(1873 - 1933)はゴリツィアのオルガニスト、作曲家。マーリオ・モンティ
コ(1885-1959)はパリで学んだ作曲家。ヴィットーリオ・ファエルは1898年ヴェ
ネツィア生まれ、1982年ウディーネで没。エツィオ・ヴィットーリオ
(1908-1969)はウディーネの作曲家。

<ARS MUSICI>
AM-1352-2 \1350
モーツァルト:ディヴェルティメント K.138、
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲 ニ短調、
F・クープラン:コンセール (P・Bazelaire編曲版)
ドヴォルザーク:森の静けさ、
K.A.ハルトマン:Concerto Funebre
M.ウォロング(Vn), E.ウェーバー(Vn),
マティアス・ザンデルリンク(vc)
ハンス=マルティン・シュナイト(指揮)  
ドイツ音楽大学オーケストラ
ドイツ各地の音楽大学のトップメンバーによる演奏。その演奏は熱く燃えて
おり、重厚な響きがたまらない。この演奏では弦楽のみの演奏ではあるが、
シュナイトはこのオーケストラの監督を長年務めているそうです。なおメン
デルスゾーンは有名なホ短調ではなく、若き頃に作曲した別曲。

<helios>
CDH55157 \1150
ヨゼフ・ミズリチェク(1737-1781):
ヴァイオリン協奏曲第4番変ロ長調
ジョヴァンニ・バッティスタ・ヴィオッティ(1755-1824):
ヴァイオリン協奏曲第22番イ短調G.97
フランツ・シューベルト(1797-1828):
ヴァイオリンと弦楽のためのロンド イ長調D.438
ルイ・シュポア(1784-1859):
ヴァイオリン協奏曲第8番イ短調《劇唱の形式で》Op.47
エリザベト・ウォルフィッシュ(ヴァイオリン)、
ロイ・グッドマン(指揮)、ブランデンンブルク管弦楽団
日本語曲目表記オビ付き(hyperion CDA66840の廉価再発)

<ASV WHITELINE(イギリス)>
CD WHL 2136 \1600
「イギリスの弦楽作品集Vol.2」
ヘンリー・パーセル(1659-1695)/アーサー・ブリス編:
劇場音楽の旋律と舞曲
ピーター・ウォーロック(1894-1930):
ディーリアスの誕生日のためのセレナーデ
ギャレス・グリン(1951-):アングルシー島のスケッチ
フレデリック・ディーリアス(1862-1934):エアとダンス
マシュ-・カーティス(1959-):セレナーデ
エドワード・エルガー(1857-1934):組曲《スペインの貴婦人》Op.89
フィリップ・レーン(1950-):セレナータ・コンチェルタンテ
リチャード・フリードマン(ヴァイオリン)、
アビゲイル・ヤング(ヴァイオリン)、
ヘレン・カミンガ(ヴィオラ)、
ジェームズ・ポッター(チェロ)、
ギャヴィン・サザーランド(指揮)、ロイヤル・バレエ・シンフォニア
イギリスの作曲家による弦楽作品集のVol.2。
パーセル、ディーリアスといった有名な作曲家からグリンといった日本では
あまり聞かない作曲家の作品まで幅広く収録。エルガーの組曲《スペインの
貴婦人》は元々オペラとして作曲された作品。パーシー・ヤングにより1956年
に弦楽合奏のための組曲として編曲された版が用いられている。

CD WHL 2139 \1600
「イギリスの弦楽作品集Vol.3 」
ギルバート・ヴィンター(1909-1969):エンターテインメント
エドワード・エルガー(1857-1934):ため息Op.70
ピーター・ワーロック(1894-1930)/フィリップ・レーン編:
4曲の民謡によるプレリュード
ジョン・フォックス(1926-):カントリーサイド組曲
ヘイグ・マーシャル(1914-1999):悲歌
シリル・スコット(1879-1970):弦楽のための《第1組曲》
ギャレス・ウォルターズ(1928-):シンフォニア・ブレーヴェ
ヘレン・カミンガム(ヴィオラ)、
ギャヴィン・サザーランド(指揮)ロイヤル・バレエ・シンフォニア
フォックス、マーシャル、スコット、ウォルターズによる4作品は世界初録音。
また、このディスクに収録されているワーロックの《4曲の民謡によるプレ
リュード》はピアノのために作曲された作品であるがここではフィリップ・
レーン編曲による弦楽合奏版(こちらも世界初録音)が収録されている。


<Chandos>
CHAN10105 \1980
エドワード・グレッグソン(b.1945):
管弦のための《紋章 Blazon》(1992)
クラリネット協奏曲(1994/rev.2002)
弦楽合奏のための《スティッピング・アウト》(1996)
ヴァイオリン協奏曲(1999/rev.2001)
マイケル・コリンズ(クラリネット)
オリヴァー・シャリエ(ヴァイオリン)
マーティン・ブラビンス(指揮)、BBCフィルハーモニック
《剣と王冠》、《王は受け継がれゆく》などのヒットにより日本では吹奏楽
ジャンルの作曲家というイメージが強いグレッグソン。だが、イギリスでは
劇音楽、純クラシック作品、TVサントラなど、吹奏楽だけでなく、多ジャン
ルを横断して活躍する作曲家として知られている。今回のクラシカル作品集
は、イギリスを代表するインディペンデント・レーベルChandosからのリリー
ス。それだけにケルト、スコットランド、アイルランドの民族音楽語法を駆
使し、構成も工夫され、聴いて愉しいグレッグソン作品の数々が、より多く
の人に知られるきっかけにばればと願わずにはいられない。
大オーケストラのための《紋章 Blazon》は1992年に作曲されたもので、生気
に満ちたエネルギッシュな作品とのこと。クラリネット協奏曲はBBCの委嘱に
より、当ディスクでもソロを担当しているマイケル・コリンズが1994年に初
演、その後2002年に改定されて今回収録されたもの。プレトニョフとの共演
によるベートーヴェン《ヴァイオリン協奏曲》のクラリネット版(DG)、リ
ゲティ・エディション(Sony Classical)など、レコーディングでも大活躍
のコリンズは、これがChandos初登場。現代イギリス屈指の名手として知られ
るコリンズならではの、素晴らしい演奏が期待できそうだ。
1996年に作曲された弦楽合奏曲《スティッピング・アウト》は、電子音楽の
技法も用いられている作品だそうで、作曲者自ら「ジョン・アダムズとショ
スタコーヴィチの邂逅に、グレッグソンのかけらを注入したもの」と語って
いるように、ミニマルなどの語法を取り入れた、一風変わった曲らしい。
(現時点で音は未着)
2000年のミレニアム・イヤーを記念して作られたヴァイオリン協奏曲は、ネ
オ・ロマンティシズム漂う作品で、「聴き手は、プロコフィエフ、ウォルト
ン、エルガー、シマノフスキといった、20世紀を代表する作曲家からの投影
を見いだすことができる」という。

<Sterling (スウェーデン)>
CDS 1053-2 \2080
ピエール・モーリス(1868-1936):
コミック・オペラ 《夜の猫はみな同じ顔》 op.35
アイスランドの罪深き男op.8
交響詩 《フランチェスカ・ダ・リミニ》
管弦楽のための前奏曲 《ダフネ》
管弦楽組曲 《ペルセポネー》
弦楽のためのフーガop.20
アドリアーノ(指揮)、モスクワ交響楽団
ピエール・モーリスはスイスの作曲家。パリ音楽院でマスネに師事し作曲技
法を習得した。モーリスの多くの作品にはマスネやフォーレの影響が見られ
るがドイツ音楽に対する関心も深く、特にオペラにおいてはワーグナーの影
響を強く受けている


<BIS>

BIS 1352 \1980
イ・チェン(陳怡):
モメンタム (1998)-オーケストラのための
中国民族舞踊組曲 (2000)-VnとOrchのための
敦煌幻想曲 (1999)-Orgと管楽アンサンブルのための
ロマンスと舞曲 (1995/8)-2つのVnと弦楽Oのための
トゥ (2002)-オーケストラのための
チョーリャン・リン(Vn) イジャ・スザンヌ・ホウ(Vn) 
キンバリー・マーシャル(Org) 
ラン・シュイ(指)シンガポールSO
中国の注目すべき作曲家。1999年に譚盾指揮東京都交響楽団が「モメンタム」
を演奏し、作曲者も来日しました。台湾出身のヴァイオリニスト、チョーリャ
ン・リンが久々に登場しています。

BIS 300904
スカルコッタス:
ヴァイオリン協奏曲 
ラルゴ・シンフォニコ 
弦楽のための7つのギリシャ舞曲
ゲオルクギオス・デメルツィス(Vn) 
ニコス・フリストドウロウ(指)マルメSO
シェーンベルクの弟子にしてギリシャ近代音楽の創始ニコス・スカルコッタ
ス (1904-1949)。非常に高度な演奏技術が要されるため、録音に恵まれなか
った彼の作品をBISが現在続々リリースしています

BIS 301078
武満徹:
雨ぞ降る 
群像S 
ファンタズマ/カントゥス2 
弦楽のためのレクイエム 
ハウ・スロー・ザ・ウィンド 
トゥリー・ライン
クリスティアン・リンドベルイ(Trb)、
尾高忠明(指)紀尾井シンフォニエッタ東京
日本を代表する室内オーケストラ、紀尾井シンフォニエッタの演奏を来日中
に聴いたバール社長の熱望で実現したアルバム。リンドベルイのソロも豪華
ながら、演奏水準の高さに世界が驚きました。「レコード芸術」誌特選、朝
日新聞「今月の10枚」

BIS 301256
ショスタコーヴィチ:
フィンランド組曲(1939) 
弦楽のための交響曲 作品118a(バルシャイ編) 
室内交響曲 作品110b(バルシャイ編)
アヌ・コムシ(Sop) トム・ニーマン(Ten) 
ユハ・カンガス(指)オストロボスニア室内O
これも最近発見されたショスタコーヴィチ未知作品の世界初録音。カップリ
ングのバルシャイ編曲による2篇の演奏も高く評価されました。「レコード
芸術」誌特選、朝日新聞「今月の10枚」。

<TELARC>
CD80610 \1980
シューベルト(マーラー編曲):
弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 「死と乙女」(弦楽合奏版)
ドヴォルザーク:
弦楽四重奏曲 第12番 ヘ長調 作品96 「アメリカ」(弦楽合奏版)
ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:チャールズ・ローズクランス
「死と乙女」と「アメリカ」という弦楽四重奏曲の名品2編の弦楽合奏ヴァージョ
ン。ローズクランスは長年オペラやバレエの畑で活躍してきたベテラン指揮者。

<Chandos>

CHAN10094
ニコス・スカルコッタス(1904-1949):5つのギリシャの踊り
ヨゼフ・ハイドン(1732-1809):12のドイツ舞曲 H.9:12
ベラ・バルトーク(1881-1945)/A・ウィルナー編:ルーマニア民族舞曲
ヨハネス・ブラームス(1833-1897)/F・ヘルマン編:
ワルツ集《愛の歌》Op.52
ヴァダペット・コミタス(1869-1935):アルメニアの10の民謡と舞曲
ユーリ・トゥロフスキー(ディレクター/チェロ)、
イ・ムジチ・デ・モントリオール
ヨーロッパ諸国の代表的作曲家の舞曲を弦楽合奏で取り上げたユニークな新録
音。企画の勝利だ。

<WARNER>

2564.60440
メンデルスゾーン:弦楽のためのシンフォニア第2、3、5、11&13番
コンチェルト・ケルン

<DG>

4742362 \1750
バロック・アルバム
ボッケリーニ(グリュツマッヒャー編曲):チェロ協奏曲 変ロ長調
クープラン:チェロと弦楽のためのコンセール小品集
フレスコバルディ:トッカータ
モン:チェロ協奏曲 ト短調
ジャン・ワン(Vc)
カメラータ・ザルツブルク
気鋭のチェリスト、ジャン・ワンのNEWアルバム。ボッケリーニのチェロ協奏
曲やクープランのコンセール集など、古楽全盛の昨今ではあまり演奏されなく
なってしまった作品(編曲)を集め、チェロの朗々とした音色と気品のある歌
い口を存分に楽しませてくれます

<DECCA>
4676992 \1750
ラモー:六重奏によるコンセール集(全曲)
レ・タラン・リリク
指揮:クリストフ・ルセ
録音:2000年9月、パリ
ルセの十八番であるフランス・バロックの最新録音。ラモーの「六重奏によ
るコンセール」は、「コンセールによるクラヴサン曲集」と「雌鶏」「エンハ
ーモニック」を含む第5クラヴサン組曲の中の5曲を六重奏(弦楽合奏)用
に編曲したもので、作曲者特有の機知や華やかさが活気のあるアンサンブル
で再現されています。

<Linn>
CKD215 \2700
(SACD / Hybrid MultiChannel)
モーリス・ラヴェル/ルドルフ・バルシャイ編:
弦楽のための小交響曲(弦楽四重奏曲ヘ長調からの編曲/世界初録音)
ドミトリー・ショスタコーヴィチ/ルドルフ・バルシャイ編:
室内交響曲 op.118a(弦楽四重奏曲第10番からの編曲)
スコティッシュ・アンサンブル
(ヴァイオリン&ディレクター:クリオ・グールド)
世界のオーディオ・ファン憧れのトップ・ブランドLINNは、先頃、ユニバー
サル型プレイヤー "UNIDISC1.1"(日本での販売価格150万円)を発表した。
CD時代が到来しても長期間アナログにこだわり、なかなかCDプレイヤーを発
表しなかったかつてのLINNと比べると大きな様変わりである。DVDもかかるユ
ニバーサル型とはいえ、このSACDへの対応の早さは、LINNプロダクツがSACD
を次世代フォーマットの最本命と見なし、迅速に行動していることの現れと
解釈して間違いなさそうだ。
そうした流れに沿ってLINNプロダクツのレコード部門からのリリースはます
ます活発化。ベストセラーを記録した前作モーツァルト《レクイエム》に続
く意欲的な内容のハイブリッドSACDが登場する。今回もノーマルCDの発売予
定はないという。音楽内容については以下、満津岡信育氏の書き下ろしコメ
ントを参照されたい。――
収録曲は、どちらもバルシャイによる弦楽オーケストラ用の編曲版。創生期
のボロディンSQ(当時は別名称)にヴィオラ奏者として加わり、その後、指
揮者に転じた人物だけあって、単に原曲を弦楽合奏で演奏し、コントラバス
をチェロのオクターヴ下に付加するという安易な道は厳しく排されているの
が特徴である。合奏能力を活して豊麗な響きを実現するのと同時に、分奏や
独奏を巧みに織り交ぜ、コントラバスのパートも慎重に吟味した上で加える
という作業を通じて、独特の世界を作り上げているのだ。当盤では、定評の
あるショスタコーヴィチに加え、スコティッシュ・アンサンブルが委嘱した
ラヴェルを併録。《弦楽のための小交響曲》というタイトルにふさわしい手
応えに満ちた響きを実現している。
スコティッシュ・アンサンブルは、ブックレットのメンバーの写真を見る限
り、若手奏者主体であり、溌剌としたサウンドが特徴的である。弦楽四重奏
曲を弦楽合奏で演奏する際には、アンサンブル重視の面からテンポを遅めに
設定して、肥大した感じを与えるケースも多いが、当盤所収のラヴェルの2楽
章や終楽章を耳にすれば、そんな心配はたちまち吹き飛ぶことだろう。SACD
で再生すると、弦楽器の表現にさらに鮮明かつ繊細な味わいが加わる点も大
きな聴きものになっている。 (満津岡信育)

<Halle>

CDHLL7501 \1650
エドワード・エルガー(1857-1934):
エニグマ変奏曲op.36
弦楽セレナード ホ短調op.20
序曲《コケイン(ロンドン・タウンにて)》op.40
《2つの小品》より 〈朝の歌〉op.15-2
原典版フィナーレ-エニグマ変奏曲op.36(世界初録音)
マーク・エルダー(指揮)
ハレ管弦楽団
2002年にスタジオ録音されたもの。


新譜情報(2003年4-6月)

<BMG>

74321-98713-2 2枚組 \1900
メンデルスゾーン/弦楽のための交響曲 第7, 8, 9, 11, 12, 13番
ロイ・グッドマン(指揮) 
ハノーヴァー・バンド (古楽器使用)
古楽器使用の初のメンデルスゾーンとして当時話題となった全曲盤からの抜
粋。R・グッドマンの、古楽弦楽器に精通した(彼はバロック・ヴァイオリン
奏者でもあった)独特な解釈と、イギリス古楽軍団の安定した美しい弦楽に
酔いどれる盤です。(1992-1993年録音) 

74321-98708-2 2枚組 \1900
ディーリアス/ ヴァイオリン・ソナタ第1~3番
タスミン・リトル(Vn), (1997年録音)
ブリッジ/「弦楽のための組曲」「流れにしなだれて柳が茂っている」「ロ
ーズマリー」「カンツォネッタ」「舟歌」「セレナード」、他  
N・クレオバリー(指揮) 
ブリテン・シンフォニエッタ  (1997年録音)
コニファー音源の名盤の1枚。ディーリアスの音楽を知り尽くしたタスミン・
リトルの聖域には誰もが納得の演奏(コニファーの中でも数少ない現役盤で
定番ともなっている)。そしてもう一人の英国作曲家ブリッジの弦楽合奏の
ための作品集。

<BlackBox>

BBM1083 \1980
デイヴ・ヒース(1956- ):
ヴァイオリン、オーボエと室内オーケストラのための協奏曲《シロッコ》
(2001)(世界初録音)
ヴァイオリンと弦楽オーケストラのための協奏曲《ケルティック》(1994)
フルートと室内オーケストラのための《ホーム・フロム・ザ・ストーム
Home from the Storm》(1984)(世界初録音)
オーボエと室内オーケストラのための《サファイア》(2000)(世界初録音)
ソプラノ、トレブル(少年ソプラノ)、オーボエ、合唱とオルガンのための
《最愛のレクイエム》(2001)(世界初録音)
ヴァイオリン独奏のための《ロッハルシュ》
イッタイ・シャピラ(ヴァイオリン)、ルーゼン・ガンズ(ヴィオラ)、
ジョン・アンダーソン(オーボエ)、ウィリアム・ベネット(フルート)、
デイヴ・ヒース(指揮)、イギリス室内管弦楽団、
アンジェラ・タンスタル(ソプラノ)、ジョナサン・レンデル(トレブル)、
デイヴィッド・トーマス(オーボエ)、サイモン・ニーミンスキ(オルガン)
マシュー・オーウェンズ(指揮)、
エジンバラ・セント・メリー大聖堂合唱団
カッコいい曲ならデイヴ・ヒースの右に出る者はいない!
エヴリン・グレニーを起用した《アフリカン・サンライズ/マンハッタン・レ
イヴ》(BBM1051/国内仕様MBBM1051)から早くも3年、またしてもデイヴの
超カッコいい作品が登場した。ヴァイオリンとオーボエのための二重協奏曲
《シロッコ》はその名の通り、アラビア風音階が頻出する、エキゾチズムに
溢れた作品。序奏のエキセントリックな序奏はアラビア風《春の祭典》か?
主部では2つの独奏楽器がスリリングな絡み合いを見せる。イスラエルの実力
派ヴァイオリニスト、イッタイ・シャピラの美しい演奏は2曲目のヴァイオリ
ン協奏曲《ケルティック(ケルト風)》でも素晴らしい。

<WARNER>

2564.60353
メンデルスゾーン:弦楽のためのシンフォニア 第1、4、6、7&12番
コンチェルト・ケルン

<fone> 6月新譜

FONE019SA \2400
ピアソラ:
忘却/エスクアロ/ニ調のミロンガ/天使へのイントロダクション/レビラード
/歌詞のないミロンガ/フィナーレ/現実との3分間/弦楽のための組曲
「追憶」
DSD Recording Multi-ch
オルケストラ・ダ・カメラ・イタリアーナ
Vn&指揮:サルヴァトーレ・アッカルド
録音:2001年5月、ローマ

FONE020SA \2400
ピアソラ:
バルダリート/アディオス・ノニーノ/天使のミロンガ/ジャンヌとポール/
ブエノスアイレスの夏/何年も前に/室内オーケストラのための3つの小品
DSD Recording Multi-ch
オルケストラ・ダ・カメラ・イタリアーナ
Vn&指揮:サルヴァトーレ・アッカルド
録音:2001年5月、ローマ

FONE021SA \2400
ピアソラ:
ル・グラン・タンゴ/嫉妬/3つのタンゴ/目を閉じてお聞き/タンゴ 第1番
/タンゴ 第2番
DSD Recording Multi-ch
オルケストラ・ダ・カメラ・イタリアーナ
Vn&指揮:サルヴァトーレ・アッカルド
録音:2001年5月、ローマ
イタリアの名ヴァイオリニスト、アッカルドによるピアソラ作品集が一挙
に3枚登場。いずれも弦楽オーケストラ(およびソロ・ヴァイオリン)のた
めのアレンジが加えられています。


<WARNER>
●ELATUSシリーズ 各1枚 \1080
2564.60124
メンデルスゾーン:弦楽のためのシンフォニア 第8,9&10番
コンチェルト・ケルン

<Chandos>
CHAN10063 \1980
ピーター・スカルソープ(1929- ):
独奏ヴァイオリンのための《イルカンダI》
独奏ヴァイオリン、弦楽、パーカッションのための《イルカンダIV》
チェロと弦楽のための《ラメント》(1991)
弦楽のための《第2ソナタ》
チェロ・ドリーミング
ジィリール
エンマ=ジェーン・マーフィー(チェロ)
リチャード・トグネッティ(ヴァイオリン、指揮)、
オーストラリア室内管弦楽団
20世紀オーストラリア現代音楽を代表するピーター・スカルソープの作品集
がChandosから登場。西洋音楽をベースに日本を含む環太平洋地域の音楽を
果敢に取り込むスカルソープの作品は、コンテンポラリー・フィールドにお
いて常に脚光を浴びる存在だが、バリ島の音楽を吸収し昇華させた弦楽四重
奏曲第8番(クロノス・クヮルテットによる録音がある)をのぞけば、音源
として入手しやすいものはそうはなかっただけに、今回のリリースは大いに
注目していいのでは。中でもスカルソープの代名詞となっている作品《イル
カンダ》に注目。これは武満の《ノヴェンバー・ステップス》と同様、第
二次大戦後、非ヨーロッパ圏で生まれた代表的なコンテンポラリー作品の
一つといっても決して大げさではないだろう。なお、《イルカンダ》とは
オーストラリアの先住民族アポリジニの言葉で「遙かな土地」という意味

<EBS>
EBS6126 \1980
ボッテジーニ:
コントラバスとオーケストラのための作品集
ヴァイオリン、コントラバスと弦楽のための協奏的大二重奏曲
チェロ、コントラバスと管弦楽のためのパッショーニ・アモローゼ
クラリネット、コントラバスと弦楽のための大二重奏曲
コントラバスと弦楽のための協奏曲 ハ短調
ミヒャエル・リーバー(Cb)
ロイトリンゲン・ヴュルテンベルク・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:マルティン・シュトゥーダー
コントラバスの独奏楽器としての価値を高めた名手・作曲家、ジョヴァンニ
・ボッテジーニ(1821-89)の作品集。ソロのリーバーはピエトロ・パロッ

タによる1819年製作の3弦コントラバスにボッテジーニ指定の調弦を施し、
弓も通常のものより長いものを使用するなど、様々なこだわりをもって、
偉大な先人の作品の再現に尽くしています。


新譜情報(2003年1-3月)

<AVIE>
AV0017 \1980
リヒャルト・シュトラウス(1864-1949):
交響詩《英雄の生涯》op.40
メタモルフォーゼン(23の独奏弦楽器のための習作)
四方恭子(ヴァイオリン・ソロ 〔英雄の生涯〕)
セミヨン・ビシュコフ(指揮)、ケルン放送交響楽団(ケルンWDR交響楽団)
5月末から6月にかけて、4年半ぶりのジャパン・ツアーを実施するビシュコフ
&ケルン放送交響楽団の最新ディスク。1952年サンクト・ペテルブルクに生ま
れたビシュコフは伝説の名指揮者イリヤ・ムーシンに師事、75年に西側へ亡命
した後、ヨーロッパ、アメリカのオーケストラに客演し大活躍する。85年には
Philipsレーベルと専属契約、評判になったベルリン・フィルとのデビュー・
レコーディング(ショスタコーヴィチ:交響曲第5番)をはじめ、20枚以上の
ディスクをリリース、世界各国のレコード賞を受賞するなど、国際的に評価さ
れていった。ビシュコフは1989年から98年にかけてパリ管弦楽団の音楽監督を
つとめた後、97年から、このケルン放送交響楽団の首席指揮者をつとめている。
少し前はヴァント、最近ではバルシャイといった名指揮者たちと歴史的な録音
を行ってきたケルン放送交響楽団(近年WDR交響楽団と改称)だが、首席指揮
者ビシュコフとの録音はこれが初めてとなるだけに、注目に値するディスクの
登場だ。セッションで録音されたこの《英雄の生涯》は、このコンビの得意演
目。40回以上のライヴ・パフォーマンスを重ね、それから丹念にセッションを
行ったというだけあって、豪快で勢いがあり、かつ隅々まで目が行き渡った演
奏が繰り広げられている。また、この曲で重要な役割を果たすヴァイオリン・
ソロは、このオーケストラの第1コンサート・マスター=四方恭子。時折帰国
し、野平一郎と組んでリサイタルを行うなど、ソロイストとしても高い評価を
得ている人物だ。難曲イザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタを冴えた技巧で弾
きこなしたディスクや、野平と組んだベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ
など、すでに録音でも大変な実績を持つ四方のヴァイオリンは、これまでの
《英雄の生涯》の数ある独奏と比較しても、屈指の高水準と断言していいだろ
う。

<Novalis>
NOV150 736(2CD)
ドヴォルザーク :
弦楽セレナード ホ長調 Op.22 ,六重奏曲 イ長調 Op.48
チャイコフスキー:
弦楽セレナード ハ長調 Op.48 ,組曲「モーツァルティアーナ」Op.61 
アンダンテ・カンタービレ
フューリ(指)カメラータ・ベルン 
ジャッド指揮イギリス室内管弦楽団
弦セレの2大名曲に小粋な曲をカプリング。

<fine NF>
●SACDハイブリッドDisc
NF 60103 \4500
スーク:弦楽セレナード 変ホ長調 作品6
ドヴォルザーク:弦楽セレナード ホ長調 作品22
+ボーナスCD(通常のコンパクト・ディスクです)
ヴィヴァルディ:協奏曲集 作品8 「四季」
ヴィヴァルディ:フルート協奏曲第1番「海の嵐」
長岡京室内アンサンブル(音楽監督:森悠子)
Vnソロ(四季) 春:佐藤一紀 夏:高木和弘 秋:谷本華子 冬:森悠子
Flソロ(海の嵐) フィリップ・ベルノルド   
録音プロデューサー: 西脇義訓 
バランス・エンジニア:福井末憲
録音:2002年7月20日びわこホール(スーク) 
2001年7月17日三鷹市芸術文化センター(ドヴォルザーク)
2003年1月23-26日 フランス、ナント市、
シテ・ドゥ・コングレス (ボーナスCD、ライヴ)
「アンチェル、スメタナSQに出会ったこと、ボヘミアの森や田園で自然と対
話したことが私の音楽の原点」と語るリーダー森悠子。彼女の最初の留学地
もプラハでした。緊密なアンサンブルで過去2枚のSACDもいまだロングセラ
ーを続ける長岡京CEがこの原点にたちもどり、弦楽アンサンブルの醍醐味を
もっとも満喫できるチェコを代表する2作品をリリースします。しかも、今
回はボーナスCD付き!すでにフランス内外で話題になっているナント市冬の
音楽祭「ラ・フォル・ジュルネ」で文字通り観客を大熱狂させた演奏をボー
ナスCD(こちらはハイブリットSACDではありません。通常のCDです。)とし
て封入。季節ごとにソリストを入れ替え装飾音などかなり自由に解釈した
「四季」はまさに必聴!このボーナスCDは初回限定ではありません。

<DG>
4716132 \1750
ドヴォルザーク:
弦楽のためのセレナード ホ長調 作品22
管楽のためのセレナード ニ短調 作品44
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:チョン・ミュンフン
録音:2001年6月、ウィーン
これまでVPOを指揮して第3番&第7番、第6番&第8番と4曲の交
響曲を録音し、いずれも高い評価を得ているチョン・ミュンフン。こ
こでも、VPOの弦と管それぞれの美質を活かしきった、しなやかで充
実した演奏を繰り広げています。

<DECCA>
●Double Decca (全5点) 各2枚組 \1690
4738102
ストラヴィンスキー:室内楽作品&レア・ワークス
ラグタイム/八重奏曲/クラリネット・ソロのための3つの小品/演奏会用
組曲「兵士の物語」/パストラール/12楽器のためのコンチェルティーノ/
七重奏曲/フュルステンベルク公マックスの墓碑銘/2台のピアノのための
コンチェルト/協奏曲「ダンバートン・オークス」/ダンス・コンチェルタ
ンテ/弦楽のための協奏曲 ニ調/オーケストラのための4つのエチュード/
ノルウェーの情緒/組曲 第1番/組曲 第2番
ディミトリ・アシュケナージ(Cl)
ヴラディーミル・アシュケナージ、
アンドレイ・ガヴリーロフ(P)
ヨーロッパ・ソロイスツ・アンサンブル/
指揮:ヴラディーミル・アシュケナージ
モントリオール・シンフォニエッタ/指揮:シャルル・デュトワ
クリーヴランド管弦楽団/指揮:リッカルド・シャイー
スイス・ロマンド管弦楽団/指揮:エルネスト・アンセルメ

<HUNGAROTON>
HCD 31766 \1880
「現代ハンガリーの弦楽アンサンブルのための作品集」
カミッロー・レンドヴァイ(b.1928):
ムジカ・ラ・ドルチェ-弦楽セレナード(1995)
ヨージェフ・シャーリ(b.1935):化石(1974)
マーテー・ホッローシュ(b.1954):献呈第1番?セゲドに捧(1991)
アンドラーシュ・セッレーシ:第3協奏曲(1968)
バルナバーシュ・ドゥカイ(b.1950):
炎のまばゆさ-各3 Vn, Va&Vcのための九重奏
ペーテル・ガズダ(b.1948):生誕の神秘(1997)
ペーテル・ガズダ(指)フェレンツ・リスト室内管
録音:1997年9月15-18日フンガロトン・スタジオ

<CALLIOPE>
CAL 9325 \1750
オネゲル:交響曲第2番
R.シュトラウス:メタモルフォーゼン
エマニュエル・ルデュック=バロム(指)
サンクトペテルスブルク・バルティック室内管
録音:2002年2月
何とも意味深な組み合わせ。第2次世界大戦が作曲の直接の動機であり、パウル
・ザッハーの委嘱作という点が共通する2作品。連合軍の爆撃によりドレスデ
ンが壊滅、ミュンヘン、ウィーンと相次ぐ歌劇場の崩壊に直面して滅びゆく落
日のドイツを描いたシュトラウス。フィナーレのコーダで高らかに鳴り響くト
ランペットが、独軍占領下のパリの暗澹たるムードからの解放を告げるオネゲ
ルとは対照的です。引き締まった弦楽アンサンブルの魅力で聴かせます。

<UNIVERSAL CLASSICS-USA>
4744392 \980
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ロイ・ハリス:交響曲第3番
ウィリアム・シューマン:交響曲第3番
ロス・アンジェルス・フィルハーモニック
ニューヨーク・フィルハーモニック
指揮: レナード・バーンスタイン

<ECM New Series>
4619122 \1980
「リチェルカーレ」
J.S.バッハ:
6声のリチェルカーレ(ヴェーベルン編曲)
カンタータ第4番 「キリストは死の絆につかせたまえり」BWV4
ヴェーベルン:
弦楽四重奏曲(1905:ポッペン編曲)
弦楽のための5つの楽章 作品5
ヒリヤード・アンサンブル
ミュンヘン室内管弦楽団
指揮: クリストフ・ポッペン
世界的大ヒット作「モリムール」の続編登場!ヨーロッパのチャートなどを
見るといまだにベスト10内にランクされていたりする「モリムール」
(461 8952)。この大ヒット作の最強コンビ、ポッペンとヒリヤード・アン
サンブルのコンビによる最新アルバムです。大バッハのカンタータ(ヴォー
カル・アンサンブルとしての録音は世界初)をメインに、ヴェーベルンの初
期の弦楽四重奏曲をポッペンが室内オーケストラ用に編曲したヴァージョン
の世界初録音などを散りばめた構成になっています。「モリムール」録音時か
らあたためられていた企画で、それぞれの楽曲に深いメッセージが込められ
ており、前回同様神秘性を併せ持つ非常に深遠なアルバムに仕上がっていま
す。

<SUPRAPHON>
SU 3677 \1280
ラロ:スペイン交響曲
ラヴェル:ツィガーヌ
ハルトマン:ヴァイオリンと弦楽のための葬送協奏曲
イダ・ヘンデル(Vn) アンドレ・ジェルトレル(ハルトマン)(Vn) 
アンチェル(指)チェコ・フィル
録音:1964年3月25-27日プラハ、芸術家の家ドヴォルザーク・ホール
1968年4月29日プラハ、ドモヴィナ・スタジオ
廃盤だったヘンデルとのラロがカタログに復活。可憐なソロにアンチェ
ルが雄渾なバックで応えます。アナログ盤市場でも人気の高い一枚。ス
プラフォンにバルトークの名演を残した、名手ジェルトレルもヴァイオ
リン・ファンには懐かしい名前。

<Intim Musik>
IMCD 081 \2080
ウーレ・オルセン(1850-1927):弦楽のための組曲op.60
ウーレ・オルセン:ゆっくりしたワルツ
ウーレ・オルセン:19世紀の二人の英国女性
ウーレ・オルセン:小品集
シーグル・イスランスモーエン(1881-1964):
森の明かり、瞑想、バベルからの帰郷、
ノルウェーの子守歌、ノルウェーの愛の歌、愛の夢
シーグル・リーエ(1871-1904):弦楽のための3つの楽章
クリスチャンサン室内管弦楽団、ヤン・スティグメル(リーダー)

<Caprice>
CAP 21572 \2080
イングヴァル・リドホルム(1921-):弦楽のための音楽
トマス・イェンネフェルト(1954-):五月のストックホルム
ベンクト・ハンブレウス(1928-):合奏協奏曲
ホーカン・ハーデンベルガー(トランペット)
ムジカ・ヴィテ、ペーテル・チャバ(指揮)

<Claves>
50- 2207 \1980
シチェドリン:
カルメン組曲(ビゼー原曲)
ロシア写真集 (1994)【1.アレクシンの古都、2.モスクワのゴキブリ、
3.スターリン・カクテル、4.夕べの鐘】
賛美 (1995)
ミーシャ・ラフレフスキー(指)クレムリン室内O
大バレリーナ、プリセツカヤの夫君にして旧ソ連時代の大物作曲家ロ
ディオン・シチェドリン。代表作「カルメン組曲」と新作2篇が収め
られた最新録音です。弦楽オーケストラのための「ロシア写真集」が
聴きもの。モスクワは北海道より緯度が高いにもかかわらずゴキブリ
がたくさんいて、我が物顔で跋扈しています。その大群が走り回る模
様をトッカータ風音楽で描写しているのが悪趣味。続く「スターリン
・カクテル」は当時の輝かしいマーチを遅く短調にした主題に基づく
パッサカリア。シリアスで陰惨ながらスターリンの愛好した民謡「黒
い瞳」を引用したり、民衆の歓声を弦で表したりとショスタコーヴィ
チ的な毒にも満ちています。旧ソ連作曲家同盟幹部作曲家というイメ
ージの強いシチェドリンですが、当時こんな音楽を書いていたら間違
いなく粛清されたはず。世も変わったものだと実感できるロシア音楽
ファン超オススメ盤です。


<OEHMS CLASSICS>
OC-301 \980
「バッハとオネゲルのディアローグ」
バッハ/「音楽のささげもの」より、「フーガの技法」より
オネゲル/「バッハの名前による、前奏曲、アリオーソとフゲッタ」(弦
楽合奏版)
オネゲル/「交響曲第2番」、「ラルゴ」、「Hymne」
アヒム・フィードラー(指揮) 
ルツェルン祝祭弦楽合奏団
バウムガルトナーの後、ルツェルン祝祭弦楽合奏団の久々の新録音。
今までとは違ったアプローチとプログラムで、今後このレーベルより
録音が開始されます。指揮者のアヒム・フィードラーは、シュトゥッ
トガルト生まれ。ヴァイオリンと室内楽をアマデウスSQに学び、ロ
ンドン・ギルドホール音楽院で指揮を学び、タングルウッドで小澤征
爾にも学んだ。その後、ハイティンクやジュリーニのアシスタント
を務め、様々な指揮者コンクールで優勝している。ベルリン交響楽団
や北ドイツ放送交響楽団などの客演を務め絶賛を浴び、1998年からル
ツェルン祝祭弦楽合奏団の音楽監督を務めている。ここに収録されて
いる作品は、いかにオネゲルがバッハの音楽を愛着していたかが判る
作品が収録されています。 OC-301 \980
「バッハとオネゲルのディアローグ」
バッハ/「音楽のささげもの」より、「フーガの技法」より
オネゲル/「バッハの名前による、前奏曲、アリオーソとフゲッタ」(弦
楽合奏版)
オネゲル/「交響曲第2番」、「ラルゴ」、「Hymne」
アヒム・フィードラー(指揮) 
ルツェルン祝祭弦楽合奏団
バウムガルトナーの後、ルツェルン祝祭弦楽合奏団の久々の新録音。
今までとは違ったアプローチとプログラムで、今後このレーベルより
録音が開始されます。指揮者のアヒム・フィードラーは、シュトゥッ
トガルト生まれ。ヴァイオリンと室内楽をアマデウスSQに学び、ロ
ンドン・ギルドホール音楽院で指揮を学び、タングルウッドで小澤征
爾にも学んだ。その後、ハイティンクやジュリーニのアシスタント
を務め、様々な指揮者コンクールで優勝している。ベルリン交響楽団
や北ドイツ放送交響楽団などの客演を務め絶賛を浴び、1998年からル
ツェルン祝祭弦楽合奏団の音楽監督を務めている。ここに収録されて
いる作品は、いかにオネゲルがバッハの音楽を愛着していたかが判る
作品が収録されています。

<ALBA>

ABCD 173 \1980
「ポーランドの弦楽オーケストラ作品集」
カルウォーヴィチ:弦楽セレナードOp.2
バツェヴィチ:弦楽のための協奏曲
マトゥシェフスキ:7つのポーランドの風景
トヴァルドフスキ:古ポーランド協奏曲
タデウシュ・ヴィヘレク(指)聖ミヘル弦楽合奏団
シマノフスキと同世代で、スキーを楽しんでいる最中に雪崩にあって夭
折したカルウォーヴィチの弦楽セレナードは若々しい感性とボルテージ
の高さで耳に残る名品。古楽と現代性が交差する他の作品群も魅力的な
がら、ディスクに恵まれていません。東欧音楽ファン待望の一枚と申せ
ましょう。