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ウォーロック [Warlock]
カプリオール組曲
Capriol suite

 ピーター・ウォーロック(Peter Warlock,1894-1930)はロンドン生まれのイギリスの作曲家ですが,古楽研究家,評論家としても活躍していました.ウォーロックとは「魔法使い」を意味するペンネームで本名はフィリップ・ヘゼルタイン(Philip Arnold Heseltine)といいます.同業者とのいざこざから,1917年よりこのペンネームを使用し始めたようです.ディーリアスと親交があり声楽曲を多く書いていますが金銭的には恵まれず,1930年,36歳の若さでガス自殺してしまいました.

 カプリオール組曲は,1588年に出版されたアルボーのオルケゾグラフィ(Orchesographie,舞踏体系)の舞曲を元にウォーロックが組曲にしたものです.1925年にこの本の英訳版が出版された際に,ウォーロックは音楽関連部分の翻訳を行いました.その2年後の1927年,カプリオール組曲を作曲しています.

 オルケゾグラフィは,この時代のダンスの踊り方を楽曲とともにまとめた指南書です.二人の対話形式になっており,一人前の法律家だがお嬢様方との付き合いが苦手なカプリオールが,アルボーにダンスを習うという形で話が進行します.カプリオール(Capriol)とは,ダンスの動作のひとつでジャンプして足を前後に開く動作を指します.ウォーロックは,このダンス動作にちなんだ登場人物の名前を曲名としたわけです.

 カプリオール組曲は6つの曲から成り,それぞれがオルケゾグラフィに紹介されている舞曲を原曲に近い形で使用していますが,それらに対位旋律,高声部,コーダなどが付け加えられています.出版時の編成は弦楽合奏のほかピアノ連弾のものがありましたが,1928年にはウォーロック自身がオーケストラにも編曲しています.その後,Stanley Taylorによりリコーダーにも編曲され,こちらも重要なレパートリーとなっているようです.

ダンスの詳しい解説はこちらへ

MIDI (Piano Duet Version, by T.D.Matthews)

編成:Vn1, Vn2, Va, Vc, Cb.

演奏時間:約10分


楽譜

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アルス室内合奏団(アマチュア)の演奏


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