1アマ試験

祝 1アマ合格!

無線を始めたわけ

 私が無線の免許を取ることになったのは,いまから15年前の昭和61年.父親が職場の無線ブームで免許をとったのですが,家族に話せる人がいないのはつまらないということで,免許を取ることになりました.父親の職場で講習会があり,また叔父が講師をやっていたということもあって,講習会で取得しました.今と違って1週間くらい通った記憶があります.試験は,練習問題の中から出題されていたので,丸暗記で無事合格しました.

無線従事者免許証
(電話級アマチュア無線技士)
友人の免許は紙で折りたたみでしたが,私の時にはラミネート加工になっていました.
無線局免許状の写し 当時,電話級(いまの第4級)は最大出力10Wでした.
 

1アマ受験へ

 その後,しばらく無線からは遠ざかっておりコールサインも流してしまいました.そして携帯電話,インターネットの普及する時代.現在のアマチュア無線はどうなっているのだろうと,いろいろ検索しているうちに,また無線機がほしくなってきました.そこで,まずはハンディ機ということで情報を集めて,YAESU VX−5に的を絞り,インターネットオークションで手に入れました.旧コールサインも復活させ,モービル用アンテナなども通販で購入しました.(ご存知,CQオームより)
 いつのまにか電話級,電信級は名称が変わり第4級,第3級となっていたり,第4級の出力が最大10Wから20Wになっていたりと時代の流れも感じました.そこで見つけたページが「1アマ合格講座」(※注).和文モールスがなくなって,1アマの免許がとりやすくなったということを知りました.そこで一念発起,1アマを取得しようと思い立ったのが平成13年8月でした.

(※注)1アマ合格講座は一時閉鎖されていましたが,2003年に再開されたようです.こちら

お勉強

 まず準備したのが本.問題集としてCQ出版社 第1級ハム国家試験問題集(野口 幸雄 著),参考書としてCQ出版社 解説・無線工学(野口 幸雄 著)を購入しました.法規に関してはJA1OGY編 電波法規(※しばらく閉鎖されていたようですが平成17年復活)を使用させていただきました.まずは解説・無線工学をひととおり読んで練習問題をやってから,過去問にとりかかりました.
 やってみて感じたことは,学生でない場合,その人が高校,大学で何を勉強したかによって勉強法が変わるだろうということです.私の場合,大学受験で高校物理,対数・虚数計算,微分積分を学んでいましたので,直流回路は高校時代の知識でOKでしたし,交流回路も虚数計算がわかれば,解答可能です.公式も微分積分で導出可能ですから,丸暗記を減らすことができました.最近は,高度な計算問題よりも,理解していれば解ける基本的な計算問題が増えてきているようなので,やはり丸暗記ではなく,しっかり理解することが肝要と思います.私は無線工学の専門家ではありませんが,試験テクニックに関しては自負しているので,掲示板に書き込みをしていただければお助けできるかもしれません.(例えば最高使用周波数の式を選ぶ問題で,何も知らなくてもdとhに0と∞を入れることで解けるとか)

モールスとの格闘

 問題はモールスでした.電話級の私はモールス経験無しですから,一から覚えねばなりません.今の世の中きっとフリーの練習ソフトがあるに違いないと思い探してみるとやはりいろいろありました.
 最初に使用したのがMOTTO CW(JR1LHK作)です.出題に4つのボタンを押すことで答えるので,符号を一から覚えるのに最適でした.最初は数字,記号も覚えていたのですが,どうも試験にはアルファベットしか出ないらしいと聞きやめました.しばらくやっていると4択なので選択肢を覚えてしまうことと,またこのソフトは1文字ごとに答えるのである程度の速さ以上の練習ができません.
 そこで次にAggMTR(JF3AGG作)を使ってみました.このソフトは5文字もしくは可変文字数の出題があり,その答えをキーボードで入力するというものです.最初はぜんぜん聞き取れませんでしたが,徐々にスピードを上げていくことができました.しかし,1アマの60文字/分というははるか遠い目標に思えました.
 しばらくのち,いよいよCW練習ソフトの定番,CWTW-Pro(JR4QPV作)を使ってみました.暗語で約2分出題されるのですが,AggMTRと同じスピードにしているのに,ぜんぜん取れない...AggMTRは1語でキーボード入力でしたが,CWTW−Proは2分間,しかもペンで書き取らなくてはならず,まったくついていけませんでした.AggMTRで練習するときも,紙に書き取ってからキーボード入力することをおすすめします.
 受験1ヶ月前には,暗語60字/分をほぼ書き取れるようになりました.これで大丈夫だろうと高をくくっていて,今度は普通語でやってみてところ,またしても取れない...なぜだ?と考えたらあたりまえのことで,モールス符号は頻度の多いアルファベットに短い符号を割り当てているのだから,普通語では暗語と違い短い符号が連続して出現することに気づいていなかったのです.慌てて普通語の練習を始めましたが,なかなか上達せず,ぎりぎりの状態で受験日を迎えました.試験直前に知ったのですがJM4SMRのページにMIDIによるCWの練習問題があるので,力試しにやってみると良いと思います.

※平成17年10月よりモールスの試験が簡単になります.詳細はこちら(PDF)

いよいよ受験

 平成13年12月2日(日)いよいよ受験の日がきました.午前9時30分開始でした.黒板に書いてある受験番号を見ると30人程度いるようでしたが,実際に受験に来ていたのは,20人程度だったと思います.まずは無線工学(2時間30分)から.問題は過去問と基本計算問題がほとんどで安心しました.次の電気通信術は午後1時からだったので,一旦帰宅しCWTW−Proで練習,また試験会場に向かいました.いよいよ通信術の試験.半数以上はもう科目合格しているらしく,10人もいませんでした.MDで音は聞きやすかったのですが,耳鳴らしは聞き取れず焦り.あっというまにHR HR [BT]が聞こえてきました.あとは緊張のあまり何を書いたかまったく覚えていません.ただ誤字,冗字はほとんど書いていないと思ったので,あとは脱字が20字以内に収まるかどうかが問題でした.また,やはりアルファベットしか出題されませんでした.午後1時30分より法規,こちらは過去問どおりで問題なく終了しました.合否の通知は3週間後だが年末なので年明けになるかもしれないとのことでした.
 通信術はCWTW-Proの60字/分より早く感じられましたので,練習は最低65字/分までは練習しておく必要があると思います.また通信術の書き取りに使う筆記用具は,試験官も言っていましたが鉛筆でなくてもボールペンでも良いそうです.ただし,字体はブロック体ならブロック体,筆記体なら筆記体に統一して混ぜないでくれとのことでした.採点のときに他の場所の筆跡と比較して誤字なのかを判定するためだそうです.ちなみに私はボールペンで,小文字のブロック体で書きました.

結果は?

 次の日,JM4SMRのページに解答速報が出ていたので,自己採点をしてみました.結果は無線工学が137/150,法規が119/125で合格点に達していました.やはり問題は通信術ということになりましたが,自信は五分五分といったところでした.合否の通知は12月26日発送という情報があり待っていましたが,帰省の予定があり31日に通知を受け取りました.結果は「合格」でした.

合格通知

平成14年1月25日,免許証が到着しました.

無線従事者免許証(第1級アマチュア無線技士)

HOME

(平成17年9月修正)